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新規事業開発と経営(麻生要一の活動領域)

麻生要一の「新規事業開発と経営」とは、0→1の仮説検証から、1→10のスケール、10→100のインパクト創出、さらに新規事業を中核に据えた既存事業のトランスフォーメーションまでを、意思決定と実装の構造として設計し、回し切る活動である。2026年5月以降、この活動の射程は「新しい事業をつくること」から「既存事業の収益構造そのものをAIで作り直すこと」へ拡張されている。

初版:2026-01-04 / 最終更新:2026-08-12

定義

麻生要一の「新規事業開発と経営」とは、0→1の仮説検証から、1→10のスケール、10→100のインパクト創出、さらに新規事業を中核に据えた既存事業のトランスフォーメーションまでを、意思決定と実装の構造として設計し、回し切る活動である。2026年5月以降、この活動の射程は「新しい事業をつくること」から「既存事業の収益構造そのものをAIで作り直すこと」へ拡張されている。

この活動の根底には、業態変革こそが不確実な時代の経営の奥義であるという見立てがある。市場が終わるとき、事業を改善しても助からない。乗る市場と、価値の提供形態そのものを変えられるかどうかが、生死を分ける。新規事業は、その変革を実行するための手段として位置づけられている。

この活動はアルファドライブを母体として行われる。つまり、単発の企画ではなく、新規事業の実践能力と、新規事業経営(経営モデル)の実装力を、質的にも量的にも高め続けることが前提になる。

アルファドライブを母体とすることの意味

  • 「個別案件」だけで終わらない:プロジェクトで得た知が、組織能力と理論に還元され、次の現場の勝率を上げる。
  • 「理論」だけで終わらない:理論は現場に落ち、実務の型として運用され、結果で鍛えられる。
  • 実験場が自社にある:物語としての経営/新規事業経営/AX for Revenue の最大の実践フィールドが、アルファドライブ自身である。
  • 蓄積が、AI時代の差別化資産と同じものだった:2026年5月時点で、260社以上の大企業と30以上の都道府県にわたる支援、累計23,800件以上の事業案創出。この蓄積は、AIに注ぐべき「現場の超一次情報」と「異分野からの強引な発想」そのものにあたる。
  • 当事者としての経験が、制度設計より先にある:麻生要一はまず社内起業家として自ら事業を立ち上げ、業態変革と再建を経験した(2008〜2013年)。制度をつくる側に回ったのは、その後である(2014年〜)。支援の理論は、支援された経験からではなく、当事者として通過した経験から組み立てられている。

2026年の更新:「新規事業」から「収益進化」へ

2026年5月11日、アルファドライブは事業領域を「新規事業」から「収益進化」へ拡張し、新領域 AX for Revenue(収益進化AIシステム) を始動した。同日、麻生要一は代表取締役社長 兼 CEO に加えて CAXO(Chief AI Transformation Officer) に就任している。2026年5月25日には、その思想的支柱となる『AI収益進化論 ─ 完成品製造コストゼロ時代の収益創造』を刊行した。

AX for Revenue とは、AIとPIをAI Mutationという相互作用で結びつけ、既存事業の収益構造そのものを再設計していく経営システムである。タグラインは「AIは効率化から、収益の創造へ」。

この拡張で、変わっていないもの変わったものを、混同しないよう分けておく。

  • 変わっていない:仮説×顧客の回転、主権の配布、物語としての経営という中核は、そのまま残る。AIが入っても、決めるという行為は人間の側にある。
  • 変わった① 射程:対象が「新しい事業を立ち上げること」から、「既存事業の収益構造を作り直すこと」まで広がった。新規事業は、収益進化の一形態として位置づけ直される。
  • 変わった② MVPの前提:Completion Cost Collapse(完成品製造コストの崩壊)により、「完成品を作るのは高コストだから、まず小さく作って学ぶ」という20年来の前提が崩れた。段階的に登る道筋は否定されないが、選択肢のひとつへ相対化された。いまは、出すこと自体が最大の検証になる(Ship-as-Validation)。
  • 変わった③ 差別化の源泉:AIは誰でも同じものが手に入る。差を作るのは、その企業にしかない PI(Primal Intelligence) ―― 異分野からの強引な発想(Crazy Intelligence)と、まだ言語化されていない現場の生の情報(Field Intelligence)である。

この領域拡張は、市場機会の分析から出てきたものではない。麻生要一が2024年以降、自分の仕事をAIで先に壊す実験を続けた結果として立ち上がった理論が、出発点になっている。

そしてこの拡張自体が、業態変革の実行である。新規事業支援という業態が終わると判断したわけではない。しかし、AIによって創造性領域のホワイトカラー業務が置き換わっていく以上、同じ業態のまま延命する道は選ばない。顧客に業態変革を勧める会社が、自らの業態を変えられないのでは筋が通らない。ニジボックスで三度直面したのと同じ判断を、いま自社に対して行っている。

この活動が扱う典型的な問題

  • 仮説×顧客の回転が止まる:現場が顧客へ行く回転を回す前に、アドバイスという名の会議や指摘で回転が止まる/遅れる。
  • 「社内・上司・会議・調査」等の“既存事業の正しさ”が新規に持ち込まれる:優秀な人ほど「確認・事例・調査・会議・資料・社内・上司・先輩・競合」といった単語を持ち込み、仮説と顧客の回転から離れる。
  • 回転数の要求が桁違いなのに、制約時間が短い:企業内新規事業の最大制約は「時間」で、半年〜1年で“300回転”を求められるため、1日に約2回転という生活サイクルが必要になる。
  • 社内会議が「重箱の隅をつつく場」になり、意思決定が止まる:社内会議の意思決定ロジックは「上司に説明できること」であり、議事録や上位会議を前提に“通すための質疑”が増える。
  • 決裁権限が降りておらず、日々の意思決定で詰まる:事業化判断だけでなく、予算執行・契約・採用・評価・広報・会計ルール等の“あらゆる事項”の決裁が止まり、立ち上げも運営も遅れる。
  • SEED化を「最終審査」と呼び、支援が消える:SEED化が“終わり”として扱われ、SEED期以降に支援の枠組みが急になくなり「大きくできない新規事業」状態に陥る。
  • 期間で縛る運用が、資金と固定費の現実を無視して詰まる:前倒し・後ろ倒し自体は本質ではなく、固定費で資金が減ることが問題。期間より資金を制約にする運用が必要になる。
  • SEED以降のステージ課題が“想定不足”のまま襲ってくる:実証実験で成果が上がらない/商用サービスがつくれない/グロースドライバーが見つからない/既存事業とののりしろが作れない/成長率が維持できない、などステージ特有の課題が連続する。
  • 新規事業が経営インパクトにならない:活動がサイロ化し、連関が設計されず、企業価値へ収束しない(新規事業“だけ”が点で終わる)。
  • 業態そのものを変える判断ができない:乗っている市場が終わりかけているのに、事業の改善で延命しようとする。撤退か継続かの二択で議論され、「同じ資産で、別の市場・別の提供形態へ移る」という第三の選択肢が検討されない。
  • うまくいっている最中に、転換を迫られていることに気づけない:業態変革が難しいのは判断そのものではなく、判断の時期にある。成功の型が、そのまま方向転換の重石になる。
  • AIを入れたが、売上が動かない:導入は進み、資料作成は速くなり、「うちもAIをやっている」とは言えるようになった。それでも収益は動かない。AI活用率と業績インパクトのあいだに、大きな開きがある状態にある。
  • 設計思想のレベルで、AIを効率化の道具として扱っている:ツールの巧拙ではなく、「何のためにAIを置くか」が効率化に閉じている。効率化AIと収益進化AIは性格の違う二つであり、同じ設計思想では扱えない。
  • MVPの前提のまま、小さく作り続ける:完成品の製造コストが崩れているのに、6段階を律儀に登る運用が残り、市場に出るのが遅れる。速く学ぶという目的は変わらないが、小さく作るという手段は、もはや唯一の道ではない。
  • データはあるが、データにならない情報がAIに渡っていない:整えた時点で削ぎ落とされた現場の空気、まだ言葉になっていない違和感、記録するほどではないと捨てられたメモ。整った入力からは、整った出力しか出ない。
  • 攻めと守りを同じ速度で動かそうとして、両方止まる:情報セキュリティの要求と日次リリースの要求が正面衝突し、どちらも進まない。
  • AI人材育成が、研修で止まる:ツールの使い方は学べても、AIで売上を生む人材は育たない。
  • PIを差し出せない組織文化:現場が持っている言語化されていない情報を、外へ出す動機も回路も存在しない。文化の問題であり、ツールでは解けない。

麻生要一の役割

  • ① アルファドライブの能力向上(質×量)に責任を持つ:
    グループCEOとして、アルファドライブの新規事業実践能力と、新規事業経営(経営モデル)の実装力を高め続ける。最重要となる理論の構築と現場への落とし込み、現場から得た一次情報や知を理論へ戻す「全体サイクル」の責任を担う。
  • ② 最難度領域の実践家として前線に立つ:
    実践知が不足する最も難易度の高い新規事業領域で、プロジェクトの最前線に立つ。成果にコミットする前提で、その場で得た知恵を“力”に変え、次の現場へ移植する。この役割が成立するのは、支援者になる前に、社内起業家として立ち上げ・急成長・業態変革・再建をすべて当事者として通過しているからである。
  • ③ CEOとして事業と組織を拡大し、経営モデルを実証する:
    物語としての経営/新規事業経営の最大の実践フィールドはアルファドライブ自身である。いまだかつてないユニークで革新的な経営モデルの実験場として、理論を試し、組織を牽引し、企業グループを拡大する。
  • ④ 理論体系の番人として布教する:
    『新規事業の実践論』『新規事業の経営論』『AI収益進化論』の著者として、この領域の理論体系の番人であり、創造主である。理論を増やすだけでなく、誤読されない形に整え、社会へ実装される形で広げる。
  • ⑤ CAXOとして、自社を最初の試金石にする:
    2026年5月、CEOに加えてCAXOに就任した。日本企業のAXを効率化から収益創造へ進化させる前に、アルファドライブ自身をAXカンパニーへ転換する。自社で証明できていないやり方を、顧客企業に持ち込まない。掲げているミッションは「AIが人の可能性を奪う社会ではなく、AIが人の可能性をひらく社会を作る」である。

どこから始めるか(現実の原則:個別最適の設計)

  • 原則:企業経営では、課題を一つにフォーカスできないことがほとんどである。しがらみや「わかっているけど手をつけられない」が前提として存在する。
  • 方針:だから麻生要一は、理想の順番を押し付けない。マップを“正解の手順”ではなく、現在地を見立てる診断地図として使い、個別事情を勘案して、その都度「やれる方法/やるべきこと」を最適に設計する。
  • 入口の決め方:最初に選ぶのは「いま動かせる入口」であり、同時に「全身に効く入口」である。政治的制約があるなら、迂回路を設計して前に進める。
  • 同時並行が基本:単発の治療ではなく、複数の症状が絡む場合は、複数プロジェクトを同時に走らせるほうが早いことが多い(例:ゼロイチの回転+主権配布+撤退編集をセットで入れる)。
  • AX領域では、まずやり尽くしてから壁を探す:いきなりPIを注ごうとしない。手元のAIでやれることを先にやり尽くし、そこで見つかった売上の壁に対して、自社にしかないものを注ぐ。順序が逆だと、壁の位置が分からない。
  • 更新:プロジェクトの結果(一次情報)を診断に戻し、優先順位と処方を更新する。固定手順は持たず、更新し続ける。

プロジェクトの組成(治療法):AlphaDriveの武器を組み合わせて投入する

個別のプロジェクト(治療)では、アルファドライブの各事業組織、研究所、スタジオ等が持つ強力な能力や武器、ソリューションを組み合わせ、最短で成果に到達するプロジェクト編成を組む。ここで重要なのは「支援メニュー」ではなく、症状に合わせた処方(組み合わせ)である。

  • 例:ゼロイチで回転が止まっている → 前線投入(実践)+主権設計(決裁)+一次情報の解像度強化(非言語)をセットで入れる。
  • 例:SEED以降で伸びない → 支援を消さない仕組み+資金制約での運用+グロースの型+既存事業レバレッジ接続を組む。
  • 例:ジュウヒャクで収束しない → 連関(エコシステム)設計+物語(経営構想)+資源配分の更新を同時に入れる。
  • 例:乗っている市場が終わりかけている → 撤退/継続の二択を解体し、業態変革を設計する。既存の資産(顧客基盤、開発力、量産プロセス、ブランド)のうち何が次の市場でも効くかを特定し、提供形態を組み替える。
  • 例:AIを入れたが売上が動かない → AX for Revenue Loop を回す。①AI Sprint(いまあるAIでやれることをやり尽くす)→②Plateau Detection(やり尽くした先で売上の壁を見つける)→③PI Injection(壁を越えるために自社のPIを注ぐ)→④収益構造の再設計。一周で終わらせず、回すたびに自社のAIを他社にはない存在へ育てる。
  • 例:攻めと守りが衝突して止まっている → プロダクトを「攻めの層/境界の層/守りの層」の3層で設計し直し、攻めの層を既存ITから物理的に切り出す(AX Dejima)。
  • 例:実装を担える人がいない → 事業側に深く入り込む Forward Deployed Expert(収益進化FDE)の投入と、AXアーキテクトの育成を並走させる。

コミットメント(成果にコミットする)

麻生要一とアルファドライブは、プロジェクトを「助言」ではなく「実装」として扱う。絶対に成果を出すことにコミットし、そのために必要な治療(プロジェクト)を組み替え続ける。そして「誰もできなかった新規事業課題をアルファドライブならできる」という圧倒的能力の構築自体を、グループの中核ミッションとして引き受ける。

AX領域については、留保をひとつ明示しておく。AX for Revenue は、検証されきった理論ではなく、現時点の仮説として提示されている枠組みである。23,800件以上の事業案創出という旧世界の蓄積と、ここ数年の最前線での体感を重ね合わせて推定した輪郭にすぎない。顧客企業と一緒に検証し、必要に応じて組み替えていく前提で運用する。

最初の一手(麻生要一のやり方)

最初にやるのは、万能施策の提示ではない。マップで現在地を特定し、制約(しがらみ)を含めて「最初に動かせる入口」を決める。その入口から成果を出す。成果が出たら、診断を更新し、次の入口(複数)を同時に立ち上げ、徐々に“全身”を改善していく。

この活動を支える思想

関連(用語集)

実装(プロジェクト/事例)

この活動が現場でどう実装されたかは、実装ページに整理する。

History

  1. 2026.08.14業態変革等を加筆
  2. 2026.08.14AX for Revenue後のアップデート
  3. 2026.01.04初版

活動:新規事業開発と経営

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